
粉瘤
粉瘤
良性の皮下腫瘍で、表皮嚢腫、アテローム、アテローマとも呼ばれます。
皮膚の下に袋状のものができ、皮膚からの垢や脂などの老廃物が溜まって徐々に膨らんできます。顔、首、背中など身体中のどこにでもできます。大きさは数mmから数cmの半球状で、中央に穴があり、強く圧迫すると、臭くてドロドロした粥状のものがでてきます。粉瘤そのものは痛みなどを伴いませんし、癌化することもなく、気にならなければ経過をみることも可能ですが、時に袋内の老廃物が異物反応を引き起こし、表面が赤くなり全体が大きく膨れ上がり、痛みを伴うことがあります。この場合、表面を切開して内容物を外に出してあげる必要があります。こうなると、創部がおちつくまで手術で摘出することはできません。数ヶ月後に炎症が落ち着いたのを見計らって摘出することになります。
局所麻酔での日帰り手術が可能です。
粉瘤は腫瘍が皮膚とくっついているため皮膚を一緒にとらないといけません。そのため、くっついている部分を中心として皮膚を木の葉状に切ります。腫瘍を丁寧に周りから剥がし一塊に摘出します。しっかりと止血をしてから深い部分と浅い部分を2層に分けてしっかりと縫います。
キズあとを目立ちにくくする工夫として、縫い合わせた線と皮膚のシワの線が一致するようにします。
くりぬき法というキズあとが小さくなる方法を選択することもできます。しかしこの方法ですと、キズが小さい代わりに腫瘍を取り残したり、止血が十分にできず術後に出血する可能性もあります。くりぬき法をご希望の方はまずはご相談ください。
手術方法や流れについてはブログにも詳しく記載していますのでご参照ください。
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